Scratchで音・効果音をつける方法|音が出ないときの対処も
最初は、音のないゲームでした。
わが家の6歳が作った「うんち避け+アイス拾い」。動きも得点もできていたのに、どこか物足りない様子でした。そこでアイスを拾ったら「ポン」と音が鳴るようにしてみると——「ゲームになった!」と、何度も遊び始めました。音を足しただけで、ゲームは一気に生き生きします。
この記事では、Scratch(スクラッチ=ブロックを組み合わせてゲームを作る、子ども向けの無料プログラミング)で、
- 効果音(アイスを拾った「ポン」など)をつける方法
- BGM(音楽)をずっと流す方法
- 音ブロックの選び方(似たブロックの違い)
- 「音が出ない」ときに確認すること
- 音楽・効果音の著作権の注意
を、親子で作った体験をもとにやさしく説明します。
※むずかしいブロックは親が手伝った部分もあります。「6歳が一人で全部作った」話ではなく、正直な体験記として読んでください。
Scratchの音は2種類|「効果音」と「BGM(音楽)」
Scratchの「音」は、大きく2つの使い方に分けると分かりやすいです。
- 効果音:何かが起きたその瞬間に、短く鳴らす音(例:アイスを拾った「ポン」、ジャンプの「ピョン」)
- BGM(音楽):ゲームのあいだじゅう、ずっと流れている音楽
この2つは、使う音ブロックも、鳴らすきっかけも少しちがいます。まず「短く1回鳴らす効果音」から見ていきましょう。
効果音をつける方法|アイスを拾ったら「ポン」
効果音は、「何かが起きたとき」に鳴らします。わが家では「アイスに触れたとき」に音を鳴らしました。
作り方は、こんな流れです。
- 音を鳴らしたいキャラクター(スプライト=Scratchのキャラクターや絵のこと)を選ぶ
- 画面左上の「音」タブで、鳴らしたい音を用意する(次の第5章で説明します)
- 「もし〜に触れたら」の中に、「〜の音を鳴らす」ブロックを入れる
「アイスに触れたか?」を調べるのが「当たり判定」(ぶつかったかどうかを調べるしくみ)です。当たり判定で「触れた!」となったら、音を鳴らす——これで「拾ったら音が鳴る」ができあがります。
実際のブロックは、こんな流れになります。
🚩 緑の旗が押されたとき
↓
🔁 ずっと ←「触れたか」を調べ続けるため
↓
もし〈アイス〉に触れたなら
↓
「Pop」の音を鳴らす
「もし〜なら」は一度きりの判定なので、「ずっと」の中に入れて調べ続けるのがポイントです。音は「Pop」などライブラリの音から選べます(用意のしかたは第5章)。
💡 効果音は「〜の音を鳴らす」ブロックがおすすめです。音が鳴っている間もゲームが止まらず、次の動きにすぐ進めるからです(理由は次の章で説明します)。
音ブロックの選び方|「鳴らす」と「終わるまで鳴らす」の違い
Scratchの「音」ブロックには、よく似た2つがあります。ここが最初のつまずきポイントです。
🔊 「〜の音を鳴らす」
音を鳴らし始めて、すぐ次のブロックへ進む(ゲームは止まらない)
→ 効果音や、BGMを他の動きと同時に鳴らしたいときに向く
⏳ 「終わるまで〜の音を鳴らす」
音が鳴り終わるのを待ってから、次のブロックへ進む
→ BGMをループ(くり返し)で流すときに向く
- 効果音:「〜の音を鳴らす」。鳴らしてすぐ次へ進むので、動きが止まりません
- BGM:「終わるまで〜の音を鳴らす」を「ずっと」でくり返す(次の章)
最初は「なんで2つあるの?」と迷いますが、「待つか・待たないか」の違いだと分かると、使い分けられるようになります。
BGM(音楽)をずっと流す方法
BGMは、ゲームのあいだじゅう、くり返し流します。使うのは「ずっと」ブロックです。
「ずっと」は、中に入れたブロックをくり返し実行し続けるしくみ(ループと呼びます)です。この中に「終わるまで〜の音を鳴らす」を入れると、
- 曲を最後まで流す
- 終わったら、また最初から流す
- これをずっとくり返す
という形で、BGMが途切れずに流れ続けます。実際のブロックは、こんな流れです。
🚩 緑の旗が押されたとき
↓
🔁 ずっと
↓
終わるまで〈BGM〉の音を鳴らす
- きっかけは「旗が押されたとき」(ゲームの開始)にするのが分かりやすいです
- もし「〜の音を鳴らす」(待たないほう)でループすると、曲が最後まで流れる前に何度も重なって鳴ってしまいます。BGMは「終わるまで」のほうを使いましょう
💡 効果音とBGMは、別のスプライトに分けておくと管理しやすいです。わが家では、BGM用に音だけを鳴らす場所を用意しました。
自分の音を入れる|ライブラリ・録音・アップロード
「音」タブでは、鳴らす音を3つの方法で用意できます。
- ライブラリから選ぶ:Scratchが最初から用意している音(「ポン」「ニャー」など)から選ぶ。いちばん手軽で安心です
- 録音する:マイクで自分の声や音を録音する。「せーの!」など、自分の声を入れると子どもは大喜びします
- アップロードする:パソコンにある音のファイルを取り込む(※著作権に注意。第7章で説明します)
まずはライブラリの音から始めるのがおすすめです。6歳のわが家も、最初はライブラリの音を選んで「これがいい!」と楽しんでいました。
「音が出ない」ときに確認すること
「音をつけたのに、鳴らない…」というのは、とても多いつまずきです。次の順にチェックすると、たいてい見つかります。
- 端末の音量:パソコン・タブレット本体の音量がゼロ/ミュートになっていないか
- タブのミュート:ブラウザのタブが消音になっていないか(タブに音量マークが出ていないか)
- イヤホン:イヤホンやスピーカーがつながっていて、そちらから鳴っていないか
- 音を入れたスプライトは合っているか:音は「スプライトごと」に入ります。鳴らすブロックと、音が入っているスプライトが同じかを確認
- 音量ブロック:「音量を〜%にする」で、音量が0になっていないか
- きっかけが動いているか:「もし〜に触れたら」などの条件が本当に起きているか(当たり判定がうまくいっていないと、音の前で止まっています)
- ブラウザが音を止めている(自動再生制限):ページを開いてから一度も画面をクリック・タップしていないと、ブラウザが音を鳴らさないことがあります。緑の旗や画面を一度クリックしてから試してください。ChromebookやタブレットのGIGA端末でよく起きます
「音が出ない」は、たいてい音量・スプライト違い・最初のクリック忘れのどれかです。あわてず上から確認してみてください。
音楽・効果音の著作権に注意
音を入れるときに、親として気をつけたいのが著作権です。子どもにも、やさしく伝えておきたいポイントです。「じゃあ、何なら使えるの?」を、表にまとめました。
| 使ってOK | 使ってはダメ |
|---|---|
| Scratchライブラリの音 | YouTube・動画から取った音 |
| 自分で録音した声・音 | アニメ・映画の曲 |
| 自分で作った音(作曲) | ゲームのBGM |
| フリー素材(「使ってOK」と書かれたもの) | 市販のCD・配信されている曲 |
かんたんに言うと、「Scratchの中にある音」か「自分で作った・録音した音」ならOK。「人が作った曲を、よそから持ってくる」のはNG、ということです。
「人が作ったものを、勝手に使わない」。これは、プログラミングだけでなくインターネット全体で大切な考え方です。音は、子どもと著作権を話すよいきっかけにもなります。
迷ったら「Scratchのライブラリの音」か「自分の声の録音」にしておけば安心です。
子どもの反応と、親として感じたこと
音を入れる前と後で、子どものテンションが明らかに変わりました。
- アイスを拾って「ポン」と鳴るだけで、何度も拾って遊びたがる
- BGMが流れると「ゲームっぽい!」と、うれしそう
- 「次はジャンプの音を入れたい」と、自分から次のアイデアが出てきた
むずかしいブロックの設定は親が手伝いましたが、「どの音にするか」を選ぶのは子どもの役目にしました。音を選ぶのは、子どもが主役になれる楽しい作業です。
音は、ゲームの「できばえ」を大きく変えます。動きができたら、次は音——という順番は、子どものやる気が続きやすい流れだと感じました。
まとめ
- Scratchの音は「効果音(その瞬間)」と「BGM(ずっと)」の2種類で考えると分かりやすい
- 効果音は「〜の音を鳴らす」を、当たり判定などの「〜されたとき」に入れる
- BGMは「ずっと」の中に「終わるまで〜の音を鳴らす」を入れてくり返す
- 音はライブラリ・録音・アップロードで用意できる。まずはライブラリが安心
- 「音が出ない」ときは、音量・タブのミュート・スプライト違いを確認
- 著作権に注意(市販の曲はNG。ライブラリの音か自分の録音を)
音は、少しの手間で、ゲームを何倍も楽しくしてくれます。動きや得点ができたら、ぜひ音を足してみてください。子どもの「もっとこうしたい!」が、また新しく生まれてきます。
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