Scratchは危険?安全に使うために親が知ること
「Scratchを使わせたいけど、危なくないの?」——これは、わたし自身がいちばん確認したかったことでした。
子どもにScratch(スクラッチ=ブロックを組み合わせてゲームやアニメを作る、子ども向けのプログラミング)を使わせるとき、多くの親が気にするのが「安全面」です。ウイルスは大丈夫? 知らない人と話したりしない? 個人情報は?——心配は尽きません。
先に結論をお伝えします。Scratchは、正しく使えば安心して楽しめるサービスです。ただし「作品を世界中に公開できる」「他の人とやり取りできる」という面があるので、そこだけ親が知っておくと安心です。
この記事では、安全といえる理由・親が気をつけたい3つのこと(公開・個人情報・コメント)・家庭でできる対策を、6歳4歳と実際に使う親目線でお伝えします。
結論:正しく使えば安心。ただし「交流」の面は知っておく
Scratchは、子どものために作られた、安全に配慮されたサービスです。あやしいアプリではありません。
ただ、Scratchには「作った作品を世界中に公開できる」「他の人とコメントでやり取りできる」という側面があります。ここが、動画サイトやSNSと同じように、親が少しだけ気をつけたいところです。
- 作品づくりそのものは、とても安全
- 「公開」と「交流」の部分だけ、親が理解しておくと安心
つまり「危険だから使わせない」ではなく、「ポイントを押さえて、安心して使う」のが正解です。
Scratchが安全といえる理由
まず、Scratchが安全に配慮されている点を確認しましょう。
- 非営利の教育プロジェクト:Scratchは、アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)が作った、もうけを目的としない子ども向けのプロジェクトです
- コミュニティのルールがある:みんなが気持ちよく使うためのルール(コミュニティガイドライン)が定められています(Scratch公式のガイドライン)
- 見守り(モデレーション)がある:不適切なコメントや作品は、通報でき、運営チームが対応します
- 個人情報を守る方針:本名や連絡先などの個人情報を、公開の場に書かないよう求められています
「子どもが集まる場所」として、ちゃんと配慮された仕組みがある——これが、Scratchを安心して使える土台になっています。
親が気をつけたい3つのこと|①公開 ②個人情報 ③コメント
安全に配慮されているとはいえ、世界とつながるサービスです。親が気をつけたいのは、次の3つです。
- ① 公開(共有):作品を「共有」すると、世界中の人が見られる状態になる(共有しない選択もできる)
- ② 個人情報:本名・住所・学校名・顔写真などを、作品やコメントに載せない
- ③ コメント・交流:コメント・フォロー・お気に入り・リミックスなど、SNSに似た交流のしくみがある
どれも「知っていれば、こわくない」ことばかりです。次の章から、ひとつずつ見ていきます。
①作品の「公開(共有)」とどう付き合う
Scratchでいちばん理解しておきたいのが、この「公開(共有)」です。
作品を「共有」すると、世界中のScratch利用者が、その作品を見られる状態になります。作品によっては、検索エンジンの結果に表示されることもあります。
でも、安心してください。共有しなければ、自分だけの作品として保存しておけます。
- 共有する:世界に公開され、他の人が見たり遊んだりできる
- 共有しない:自分のアカウントの中だけに保存され、他の人には見えない
はじめて使ううちは、「まだ公開しない」という選び方で十分です。操作に慣れて、子どもがインターネットとの付き合い方を分かってきてから、公開を考えても遅くありません。
💡 「作った=すぐ世界に公開」ではありません。公開するかどうかは、自分で選べます。ここを知っておくだけで、安心感がぐっと増します。
②個人情報は載せない|子どもと決めるルール
Scratchのコミュニティガイドラインでも、本名や住所などの個人情報を書き込まないことが求められています。これは家庭でも、子どもと約束しておきたいことです。
載せないもの(子どもと確認)
- 本名(ユーザー名は、あだ名やニックネームにする)
- 住所・電話番号・メールアドレス
- 学校名・通っている場所
- 自分や家族の顔写真
子どもには、「インターネットは、世界中の知らない人も見ている」ということを、やさしく伝えておきましょう。わが家では、「名前や写真は載せない、が約束」と、最初に決めました。
💡 Scratchのアカウントは、ユーザー名に本名を使わないのが基本です。登録の手順は【Scratchアカウントの作り方|親が安全に登録する手順】でくわしく説明しています。
③コメント・交流との付き合い方
Scratchには、コメントのほかに、フォロー・お気に入り・リミックス(他の人の作品をまねして作り直す)といった、SNSに似た交流のしくみがあります。作品にコメントがつくこともあり、ほとんどは「すごい!」「おもしろい!」という好意的なものですが、まれに心ないコメントが来ることもあります。
家庭でできる対策は、こうです。
- いやなコメントは通報・削除できる:不快なコメントは、通報したり消したりできることを教える(※コメントの受付設定など細かい仕様はScratch側で変わることがあるため、最新は公式でご確認ください)
- 最初は親が一緒に見る:小さいうちは、コメントや交流のやり取りを親が横で見守ると安心
- 知らない人と個人的なやり取りをしない:「会おう」「連絡先を教えて」などには応じない、と約束しておく
「いやなことがあったら、すぐ親に言う」。これを伝えておくだけでも、子どもは安心して使えます。
未就学ならScratchJr|交流なしでより安心
「まだ小さいから、交流の心配はさせたくない」という場合は、未就学(5〜7歳向け)のScratchJr(スクラッチジュニア)がおすすめです。
- ScratchJrは、タブレットの中だけで完結する(作品を世界に公開したり、知らない人とやり取りしたりする機能がない)
- だから、交流の心配なく、プログラミングの楽しさだけを味わえる
わが家の4歳(下の子)は、このScratchJrを使っています。オフラインで安全に遊べるので、小さい子の入り口として安心でした(くわしくは【Scratchはまだ早い?4歳とScratchJrを始めてみた】)。
親としてやっていること
最後に、わが家で実際にやっていることを、正直にお伝えします。
わが家では6歳の子どもがScratchを使っていますが、最初のうちは作品を公開せず、親子で一緒に操作に慣れることを優先しました。公開するかどうかは、子どもがインターネットとの付き合い方を理解してからでも遅くないと思っています。
- 最初のうちは、隣で一緒に使う:6歳(上の子)は、まだ親が横にいる時間に使っています
- 公開は、様子を見ながら:今は他の人の作品を見て楽しむのが中心。自分の作品の公開は、内容を一緒に確認してから
- 個人情報は載せない、を約束:名前・写真は出さない、を最初に決めた
- 時間を区切る:夢中になりすぎないよう、時間を決めて使う
「危ないから禁止」ではなく、「一緒に使いながら、少しずつ任せていく」。これが、わが家に合ったやり方でした。過保護になりすぎず、でも放任にもせず——そのあいだを探っています。
まとめ
- Scratchは、正しく使えば安心して楽しめる、子ども向けの教育サービス
- 安全の土台:非営利MIT・コミュニティのルール・通報のしくみ・個人情報を守る方針
- 親が気をつけるのは①公開 ②個人情報 ③コメント・交流の3つ
- 作品は共有しなければ自分だけの保存。はじめは「公開しない」でOK
- 本名・住所・学校・顔写真は載せないを、子どもと約束する(公式ガイドラインでも求められている)
- いやなコメントは通報・削除できる。小さいうちは親が見守る
- 未就学は、交流のないScratchJrがより安心
「危険かどうか」ではなく、「どう使えば安心か」を知っておくこと。それだけで、Scratchは子どもにとって、とても豊かな学びの場になります。心配な部分は、親子で一緒に確認しながら進めていきましょう。
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